ここ一か月くらい、「SELF DECONSTRUCTION」というこのバンドのビデオ、というかライヴ映像を一日に一回は観ているのです。初めて見たのはこの映像。
どうです、なんかスゲエでしょ。ギターとドラムのみの轟音爆速グラインドコア。
僕、YOUTUBEでいろんなバンドの映像をザッピングして、未知の音楽を探し、大抵は10秒くらい見たら失望してすぐに他のバンドを探したりしてるんだけど、このバンド、曲がぐしゃぐしゃでよくわからないのにずうっと観ちゃうんですよ!
まず誰もが思うギタリストのコのインパクト。なんだこのコは!
延々ヘッドバンギングしながら、ものすごい勢いでゴリゴリのグラインドリフを、ボディをピンク色に塗り、ネックに数字を埋め込んだBCリッチのカスタムワーロックギターで延々弾き続け、それでいて時折垣間見える表情が常にニコニコ!ものすごく楽しそうだ!心から演奏を楽しんでいる。そんでもってなぜか着ている服はロリータファッション。いいセンスしてるぜ!初期の頃は私立女子高の制服みたいの(それもまあ異質だけど)を着てたけど、色々あってここにたどり着いたみたいだね。お名前は「葛葉」さんというそうです。
こちらがバンドのオフィシャルサイト
さてその葛葉嬢のアクションがとにかくカッコいいのだ。
複雑に構成され、次から次へと目まぐるしく変わる曲展開の中のキメの部分で見せるジャンプ!それがこの上なく決まってるのだ。そして他にも前傾姿勢で後ろに足を振り上げたり、ピックを持った手でイエー!したりするみたいなのが織り込まれるのよ。彼女こそは本物のアーティストだ!つうか、僕が今まで見てきたどのギタリストよりもカッコいいぜ!
このアンダーグラウンド感
まあ、グラインドコアというエクストリームなスタイル故、万人受けは正直難しいでしょうが、こういうバンドがもう少し知られるといいな。そんなこと言ってる僕も彼女の曲ほとんど区別がつかないんだけどね。大体、ほぼ毎日見ているのに未だに一曲も識別できません!なぜかというと、彼女の曲ってほとんど繰り返しのリフがないのですよ。大体メタル系の曲っていくつかのリフを組み合わせて曲にするのに、このバンドはいくつものリフをこれでもかと詰め込んでノンストップで走り切るのだ。逆を言えば繰り返しがないから、フレーズを覚えられないのですな。そうしてライブではほぼ曲間がないため、どこでどう曲が区切られているかもわかりづらい・・・。あ、でもたまにイントロを間違えてすぐに仕切りなおしているときとかもあったな。
僕はこのバンドを最初に見たとき、フリージャズのように全てフリースタイル/アドリブでやってんのかと思ったら、恐ろしいくらいの正確さでドラムとシンクロしているのに気づき、驚愕。よくやるよ!作った本人はともかく、ドラムの彼もすごい。
2018年には海外のグラインドコアフェスティバルにも出演している。
エクストリームミュージックの檜舞台。ここでもニコニコ
なんだこのグラインドコア祭りは。狂った大人たちが大はしゃぎしている。特にぬいぐるみのリュックを背負った奴と、メイド服を着たあんちゃん!僕も仲間に入れてくれ。ちなみにこの年のトリはナパーム・デスでした。あっ、そうそう、ヴォーカルのクビネさんが着ているレザーフェイスのTシャツ、僕もお揃いのを持ってる!
これを着る日は気分がひきしまるぜ
彼女は他のライブでもたまにこれ着てますな。あと、別のライブの時にはモービッドエンジェルというデスメタルバンドのTシャツを着てた。そんなこと気にするの僕だけだろうけど。
かようにカッコイイバンドなんだけど、ツイッターなどによると現在はメンバーを全てクビにして、新たに募集しているらしい。ブログもあるんだけど、何やら病んでいる様子もあって大変そう。本物のアーティストは大変だ。このバンド、初期は男女二人のツインボーカルだったんだけど、男の人がいつの間にかいなくなって、そうして残ったクビネさんもぬけて新たに小柄な女の子が加入しました。
現在はギター以外はいません
そうそう、見ていて気付いたんだけど、サウンド的なことでいうと、ギター×ドラムという編成に厚みを持たせるためか、彼女アンプをギターアンプだけでなくベースアンプにもつないでいるようです。色々工夫してるな。
僕も昔出演したことがある高円寺二万ボルトでもやってる
直近の作品はBANDCUMPで500円でダウンロードできます。ちなみに一番長い曲で一分半くらい。11曲入ってますが、全部で10分くらいで終わりです。
selfdeconstruction.bandcamp.com
現在は葛葉さんひとり・・・早くメンバー見つかるといいよね。新たに活動を始めたら、きっと観にいくぜ!
天才的なギター少女の空想小説