またアマゾンプライムビデオを見たという話。
前回の「特捜部Q」のように、英語圏以外の国の素晴らしいドラマや映画を見られる環境にあるのが嬉しいところだ。そんでオススメに出てきた「EMMA」というフランスのSF?刑事ドラマを見てみる。
こんなシーンはない
見た目は若い人間の女性そっくりの見習い刑事エマ、実はフランスの科学の粋を尽くしたロボットだった。通常この手の作品に見られる人工知能の暴走とか、ロボットがアイデンティティに悩むとかいうことは一切起きず、エマはひたすら従順に且つ有能に事件を解決してゆく。
派手なシーンはありませんよ
物語は三つの事件にそれぞれエマが関わっていくのだけれど、特に意外性は無くなんだかすごい強いちょっと変な女の子が活躍する、いわば現代版バイオニック・ジェミーだった。予算がないからか研究施設とかエマの内部構造だとかが具体的に描写されることはほぼない。これがハリウッドなら大々的な施設とその性能の検証シーンもあるのだろうが、この作品ではエマに銃弾一発打ち込んでおしまい。
フランスの作品なので、当然全編フランス語なんだけど丁寧に作っているせいかあまり退屈はしません。サイボーグの女の子が無敵だという爽快感はありますよ。あと、エマはそうプログラムされているのか、常にニコニコしているよ。
ロシア制作?のファンタジー大作「ドラゴン」。
評価がよく、ドラゴン映画もそこそこ好きな僕なので、100円で借りて観てみました。確かに映像は綺麗なんだけどさ。
途中で観るの秋田ー!
予想通りの展開で、ハッピーエンドすぎ。映像は凝っているけれど、ストーリーがそれに及ばない。もうこういう人工的な美しさってありふれたものになりすぎた。早送りで無理やり見ました。
やっぱドラゴン映画は「ドラゴンスレイヤー」「ドラゴンハート」ときて「ヒックとドラゴン」にたどり着きますかね。そういえば「エラゴン」なんてのもあったなあ。
天才数学者アラン・チューリングがいかにしてナチスドイツの暗号機「エニグマ」を解読したかという話。カンバーバッチは27歳という設定にちょっと無理を感じるが、天才の孤独感や、一つのことに没頭するとほかを顧みないアランという人物を実に巧みに演じている。チューリングといえば人間か機械かを判別する「チューリング・テスト」というのが有名で、僕は以前瀬名英明氏の「デカルトの密室」という作品でその名を知ったのだった。
かなり面白いですよ。哲学+ロボットSF
映画にもそのチューリング・テストに言及される場面が出てきた。話は彼だけでなくそのチームが全身全霊で 暗号を解読するために努力し、時に大きな犠牲を払って戦争終結を早めたという内容。
チューリングは同性愛者だったため、戦後告発され強制的に薬物投与され自殺。その業績とは裏腹に実生活は(一般的な尺度から見ると)決して穏やかなものではなかった。彼の作ったマシンが今日のコンピュータの礎となっている。
この作品をみてこのあたりの歴史的経過に興味を持ったので「アイヒマンを追え!」と「ウィンストン・チャーチル」を連続鑑賞。
ここにも同性愛者の問題が絡んでいた。数十年前当時は相当異端視されていたことがわかる。
こういう映画を見ると、歴史的に偉大な業績を残した人物も日常生活ではそれなりに一般人と同じように過ごし、悩みをかかえていたのだなあということが解る。それが多少脚色されているにせよ。
特に気合を込めて見ようとも思わず、軽い気持ちで観たものに拾い物がある。そんな作品がこの「プリデスティネーション」だった。
いわゆるタイムパラドックスもの
タイムパラドックスはその始まりがどこなのかという疑問が残るにせよ、伏線を張り巡らせることによって、「ああ!なるほどこれがこうなのだな」というカタルシスが味わえるのが一つの魅力だろう。
ガジェットが最新鋭でなく、クラシックなのも好感が持てる
古くはハインラインの「夏の扉」から「ターミネーター」や「ルーパー」「バックトゥザフューチャー」まで数多くのタイムトラベルものがあるけれど、特にこの作品はそのタイムトラベルに焦点を当てて細かく話を紡いでいく作品だった。最初はかなりスロースタートだけれど徐々に様々なエピソードが絡み合って最後に円が閉じるのを観た瞬間、「へー、よく考えたなあ」と思うこと請け合いです。まあ「鶏が先か卵が先か」という疑問は残るけれど、エンタメ作品としてはかなりよくできていると思いましたよ。
また何か観たら書きます。
10000PVいったらご褒美とかないかなあ