前橋市街探訪シリーズ、最終回です。
おとうさん、なんで前橋なのに原宿なの?
都会のファッション発信地へのあこがれだろうか。地元の女子中学生の会話で
「ねえ、明日原宿で服買おうよ」
とか交わされていたかもしれない。
こちらが前橋のメインストリートアーケードのグルーヴ
ちらほらと人はいるが、若い人の姿はほとんど見られない。やはり、みんなショッピングモールへと行ってしまうのだろう。時代の流れというものはシビアこの上ない。あと10年したら、ここはまたどのような姿を見せるのだろうか。
そんな中、ニッチなレコード屋を発見。
「演歌の新曲が聴ける」という触れ込みが素晴らしい。今思えば、店に入ればよかった。実はアーツ前橋関係でこういうイベントもあったのだ。
「つまづく石の縁」というタイトル
なんでも期間中、前橋市街の空き店舗を使ってアーティストが何らかの製作をするのだそうです。そうしてこの日(11月4日)はその最終日だったので僕はそれを見ようと思っていたのですよ。きっと僕の好きなインスタレーションがあると思って。でも娘の
「明日持久走があって疲れたくないからいい」
という鶴の一声で却下。まあ、結果的には僕も街歩きだけでそこそこ疲労し、もう歩きたくない状態にはなっていたのですが。
もうね、足腰が弱すぎる
演歌レコードの店の話に戻ると、件のアートイベントに合わせて街中に、前橋市街で撮影したアート写真が飾られていたのです。その写真の一枚にどうやらそのレコード店の中で撮影した写真があった(大量のカセットテープを背景に女性モデルがポーズをとっているという構図)のです。何かしら面白い発見があったかもしれないのになあ。今度もし来たとしても店があるだろうか。
さて、娘の所望したスイートポテトをひっそりと営業していた和菓子屋店で購入。一個250円とそこそこの値段はするが、手作りで非常に美味しかった。
片方はスイートアップル
そのお店は前橋弁財天通りという商店街にあり、その商店街もイイ味を出していた。
きっとこういう商店街ばかりを廻っている人いるだろうな
沼田元氣の写真集とかに出てきそうな雰囲気
せっかくなので、弁財天へとお参りに行くことにします。
なかなか立派なしつらえ
少し入ったところには水琴窟(地下水の流れの音を聴くように作られたもの)がありました。
竹筒があって、そこに耳を当てて音を聞くのです
しかし実はこの弁財天の入口では年配のバンドマンが数人でジャムセッションをしており、ほとんど音聞こえず!街の活性化の一環なのだろうけれど、観客は僕だけでした。さて、娘と2人お賽銭を投げ、手を合わせてなむなむ言ったあと、自由帳を発見。娘は何やら書き込みたい様子。でもなんとなく僕に見られたくない風だったので
「おとうさんは、あっちでバンド見てくるよ」
と彼女を一人にした。
しばらくはバンドを見ていたのだけれど、娘がなかなか来ないので
「まさか神隠しにあったのでは」
と訳の分からない不安に襲われ寺に向かうと何事もなく娘は戻ってきました。
僕を認め、ニコニコと笑いながらこちらに向かって歩いてくる彼女のためにも、一生懸命いろんなことを頑張ろうと思いました。
ほのぼの