今日も今日とて、もはや人生において特別な起伏を期待できるはずもない僕は、3畳という広さの僕専用の部屋でただネットサーフィンをしているわけです。
大体、見るサイトなんか決まってるじゃないですか。いくつかのSNSをチェックして、ブログを更新してYOUTUBEかアマゾンプライムで時間を費やし、一日が終わる。そういう生活を繰り返していながらも、毎日それぞれのサイトで小さな発見があるわけです。今日ご紹介する、おそらくは人生において全くと言っていいほど影響のない映像と音。
ただ、その音と映像をご紹介する前に、ある程度の予備知識を。
H.P.ラヴクラフトという、その筋では熱狂的な読者を獲得している作家がいます。僕もその一人なので、何度かこのブログでも記事にしてます。
ハワード・フィリップス・ラヴクラフト - Wikipedia
- 作者: H・P・ラヴクラフト,大西尹明
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- 発売日: 1974/12/13
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まあ上のウィキをご覧いただければてっとり早いのですが面倒な方のためにできるだけ簡潔にご説明いたします。
現在は既に鬼籍に入っておられますこの方、ひとりで様々な怪奇・ホラー小説をものしました。大体1916年の作品『ダゴン』あたりからのことでございますな。
あとはこちらでもラヴクラフトについては書いてます
1916年って、第一次世界大戦の頃ですよ!そんな時代に彼は壮大なスケールの作品群の端緒を開いていたわけですよ。
どんな世界かといえば、彼の創造したクトゥルフという邪神を頂点とした暗黒神がこの宇宙には存在し、それが地球にもある種の影響を及ぼしているというものだ。
こちらの国書刊行会から出ているものはもはや絶版
日常ではそれは見ることができないのだが、ふとしたきっかけでそれに巻き込まれる人々がおり、その秘密に恐れおののくのだ。
彼は様々な邪神を創造し、それを小説にしたんだけど生前ほとんど日の目を見ることなく、彼の死後に友人弟子たちの尽力で徐々にその魅力が認められていったのだ。そして現在では様々な芸術の分野において影響を与えているのだ。
僕が最初にラヴクラフトの名を知ったのは彼の小説『死体蘇生人ハーバート・ウェスト』を原作として作られた「リ・アニメーター」というホラー映画だった。確か今から30年くらい前だろう。この映画については以前どっかに書いたので割愛するけど、とにかくラヴクラフトという名前が気になり、徐々に彼の作品を読むようになったのだ。
つながりというのは不思議なもので同時期に聴き始めたメタリカの曲にも「CALL OF KTULU」というのがあって、僕はその同時性に大興奮したものだ。
こちらはオーケストラアレンジ付き。なんだか凄い
ホラー映画の格好の題材となっている彼の作品は様々な形で映像化されている。
まああまり成功しているものはないんですけどね。それはそうと、彼の作品のイメージは上記のメタリカのようにメタルの音楽性と非常に相性がいい訳ですよ。だからラヴクラフトの影響を受けたバンドが出てきてもおかしくない。
実際、ちょっと探せばすぐにメタルではこの手の曲が出てくるのです。
も、なんかダサさ加減が絶妙のこちら
こちらはまさにベタなメタル×クトルゥフ
そんなある日、たまたま僕は下のサムネイルを発見したのです。
「おっ、またどっかのラヴクラフト好きが嵩じてバンド作っちゃったんだな。いっちょ聴いてみるか。カッコイイデスメタルの拾い物があるかも」
なんて思ったわけですよ。ところが!実際はこうでした。とにかく聴いてくださいな。
一見デスメタル系のジャケットに見えるでしょう
ごおおおおという効果音がしばらく続く。
「ふーん、メタル系の定番だな。どうせすぐにどどどどど、ガツーン、うぎゃーってくるんでしょ」
と思っていた僕は甘かった。
この後1:19:43という時間、延々とごーん、ぶぃーん、ぐおーんというノイズとも効果音ともつかない不可思議な音を聞かされるのです!実際3分が限度!
びっくりした!メタルとは無縁の、本当に邪神をイメージした音のコラージュなのだ。ノイズ系アンビエントとでも形容すればいいのだろうか、とにかくこれだけを聴き通すのにはかなりの忍耐力が必要だろう。いや、ラヴクラフトの小説を読みながらならいいかもしれないけれど、僕には無理だな・・・。
しかし!驚いたことにこの動画、イイネが10000以上ついているのだ!世界は広いなあ。
さて、さらに驚くのはクトゥルフ以外の邪神のテーマがそれぞれ存在することだ。
こちらはアザトースという邪神のテーマですね。恐ろしいことに「1」なのです。「2」があるのです。聞かないけど。
えー、次はナイアルラトホテップ(ニャルラトホテプともいう)のテーマですね。
こちらも「1」。もちろん全部は聞き通せません。拷問に近い。なんと「3」まである
クトゥルフ神話はメタルだけではなく、アニメ、ラノベ系とも親和性は高く、以前「這いよれ!ニャル子さん」という作品がヒットしたことに驚いたものだ。読んだことないですけど。
ラヴクラフトと萌えの奇跡の融合
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最後にヨグ・ソトースのテーマ。これが一番聞けるかもしれねいです。
つっても結果アンビエント
今日はきっと谷の回です