YOUTUBEをアホみたいな顔してぼうっと観ていたらヴードゥー・グロウ・スカルズ(以下VGS)のライヴのサムネイルが表示された。なんか久しぶりだな、せっかくだから観てみるかとクリックすると、ヴォーカルの人が違う!
なんか音もショボイ
フランクどうしたの!
フランクというのはVGSのヴォーカリストで、ギターとベース2二人とともにこのバンドの中心であるカシラス3兄弟の一人だ。
こっちで歌ってる人がフランク。イントロはオジーのクレイジートレイン!
このバンドはハードコアパンク+スカといういわゆるスカコアのオリジネイターである。高速ハードコアサウンドにスチャスチャという異常な速さの裏打ちスカギターが乗っかって、これまた笑っちゃうくらい目まぐるしいブラスセクションがブカブカとアクセントを添える、いそうでいない唯一無二のバンドだ。
似たような感じでRANCID(初期)、フィッシュボーンとかマイティマイティボストーンズもいるんだけど、曲の良さとスカコア一直線度合いに関しては彼らがナンバーワンだろう。
ちょっと毛色が違うけど、レゲエ+ハードコアの形で言うとサブライムなんかもいいバンドだった。
VOのBRADはオーヴァードーズで他界
さて、VGSのサウンドの特徴は以上のようなものなんだけど、もうひとつの魅力として、フランクの下手くそなヴォーカルが欠かせないのだ。
そう、フランクのヴォーカルは下手くそだ。音程は怪しいし、声量がそれほどあるわけでもない。スーサイダルテンデンシーズのマイク・ミューーアが劣化したようなヴォーカリストだ。でもこの不安定なヴォーカルが逆にVGSの良さなんですよ!それがどうしたことか、冒頭のライヴで知らないあんちゃんに変わってるじゃないか!誰だコイツ!フランクを出せ!
調べようにも日本語版ウィキの情報は古いし、HPの更新も去年で止まっている・・・。一体どういうことだろう。誰か知っている人いませんかね?いないか!だって上記のライヴのYOUTUBEの再生回数、1200ちょっとですよ!信じられないほどの少なさ。1988年から活動して、それなりにCDを出していて、この分野では一番実力があるのに。
僕はどうしてもフランクの動向が知りたくて海外のサイトを検証した結果、フランクは去年の6月あたりに「もうやめる(RETIRE)」と宣言していた。ああ、何たることか。色々あるのだろう。とにかくフランクがVGSを抜けたというのは事実なのだ。
そうして後任のVOはDEATH BY STEREOというバンドのEFERM SCHULTZという人物に変わったらしい。僕はそのバンドを知らなかったので調べてみるとハードコアパンクバンドで結構な活動歴(20年以上!)があった。
これはこれでいいですね。メタルに音は近い
例えばデスメタルバンドのVOが替わったところでほとんどその区別がつく人はいるまい。基本的にはグォーぎゃーとうなることさえできれば成立するのだから。しかし、フランクのような癖のあるヴォーカルが変わるとなると話は別だ。バンドも決断を迫られただろう。しかし彼らは解散せずに新しい道を選んだようだ。
さて、フランクがその仲間と30年近く作り続けてきたVGSのアルバム、ほとんど僕持っている。
最新アルバムだけは持ってない。1STはクリリンバージョンを持ってます
じゃ、どれがオススメか?
どれ聴いても同じデース!
・・・まあ、これは言いすぎかもしれないけれども、良くも悪くも変わらない良さが彼らの個性なのだ。カンニバルコープスが一貫してデスメタルを突き詰めることによってファンはいつまでも彼らを応援する。一方で変化を求めあまりに急激なスタイルのチェンジによってスーサイドサイレンスのようにそっぽを向かれてしまうバンドもいる。
まあまあアクセスあるという
VGSは前者のタイプだ。どのアルバムのどの曲をとってもスカコア!そうじゃない曲はまずありません。この潔さが安定につながるのだな。まあ、逆を言えば飽きる時もあるけど・・・。
とりあえず初めて聴くにはどれがいいかというのを上げておきます。
この2枚ならハズレはないでしょう。ラットフィンクのパクリみたいなキャラと、へんなおじさんアルバム。どちらも彼らのスカコアジャンキーぶりがたっぷり堪能できますよ!
音は少し悪いが、内容よりもクリリンの無断使用で問題となった1ST。もちろんこちらは差し替えバージョン。
さて今日もVGSを聴いて車を走らせよう!
VGSの名前出してます