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スクエアプッシャー、その初期をよく聴いていた

 スクエアプッシャーというへんてこりんな名前のユニットがある。もうかれこれ20年以上前に知ったのだが、実際はトーマス・ジェンキンスというひとりの男がやっているプロジェクトだ。今現在も活動しており、最近はバンド形態でのリリースもしているようだ。ようだ、といったのは現在の彼の様子を僕はあまりよく知らないから。

              僕が持っているのはこれが全て

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 ググってこのページをみて、最新の彼の情報を得ようとした方は、お力にはなれず申し訳ありません。僕がスクエアプッシャーを聴いていたのは彼の初期の作品群です。

 

 僕は20年以上前、たしか秋葉原レコファン(中古CDショップ)だった。安くて新しい音楽を血眼になって探していた僕だったが、突然店内にそれまで聴いたこともないような革新的な曲が流れた。

           ぶぶぶぶ、ぴぽパポ、ぶパブパブパブパ

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 なんだこの曲は!当時僕はプロディジーやケミカルブラザース、アンダーワールドといったテクノの大物をはじめ、新しい電子音楽にも興味があったのだ。エイフェックス・ツインを聴き始めたのも多分この頃だ。 

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 結構読まれました
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 そこへ来てのこの曲だ。一瞬エイフェックスっぽいとも思ったが、それにしてはメロディや親しみやすさの点から言えばだいぶとっつきやすかった。どうしてもこの曲のCDが欲しくてふとレジ横を見ると「NOW PLAYING」と、このCDが置いてあった。

ビッグ・ローダー

ビッグ・ローダー

 

  僕はすぐに「S」のコーナーへと飛んで行き、同じCDを多分700~800円くらいで購入した。買ったとききっと店員に「こいつオレのかけてたCDを聴いて買った!」と思われたろうな。全くもってその通りです。

          このビデオ、結構面白いです。日本人少女が大活躍!

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 さて、実はスクエアプッシャーという名前は知っていた僕。当時ロッキング・オンの裏表紙にアルバム「ハード・ノーマル・ダディ」の広告が出ていてかなり気になっていたのだ。 

Hard Normal Daddy (WARPCD50)

Hard Normal Daddy (WARPCD50)

 

 僕はすぐにそちらのCDも買った。特に一曲目のフュージョンチックなメロディに目まぐるしい、一度として同じフレーズが出ないブレイクビーツに感動した。

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 彼はもともとジャズベーシストだ。だからこそジャズ的アプローチからのブレイクビーツが独創的なのだ。WIKIなどを見るとエイフェックス・ツインμ-Ziq、(ミュージックと読む)ルーク・ヴァイヴァートなどの仲間、コーンウォール一派というそうな。なんだ、僕みんなCD持ってる!

 とにかくその入り組んだ複雑怪奇なサウンド、特にドラムのトラックなのだけれど、実はこれ僕も持っているBOSS製のDR―660(通称ドクターリズム)というドラムマシンで作られたという。よほど手間ひまかけて作ったに違いない。僕も昔テクノっぽい曲を作りたくてこのDR660でいろいろ試行錯誤したけれども、できたものは全く彼には及ばない。道具はそれを扱う人によって機能を発揮するのだなあ。まあ、様々なエフェクトをかけてあのサウンドにしているのだろうけど。

 

 ただ、どうしても方法論として同じようなサウンドばかりになって飽きるのも事実。エイフェックスでさえも最後まで聴くのがしんどい時がある。で、まだ初期のものはいいんだけど、この後打ち込みをやめたアルバムはかなりきつかった。 

Music Is Rotted One Note

Music Is Rotted One Note

 

  彼が生演奏したドラムやその他の楽器をコラージュしたフリージャズ的スタイルなのだか、とにかくアバンギャルドさが勝ってポップさほとんど無し。まるで哲学を音楽で聴いているような気になって、それ以降ほとんど聴かなくなる。

 しかしその後打ち込みに回帰した彼、かなり大衆性があり、洗練された曲を発表した。このあたりまでは結構聴いていたのだけれど、なんだか追いきれなくなって、この手の音楽はエイフェックス・ツインしか聴かなくなってしまった。

                 ひとりダフト・パンクみたい

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 思い出したように聴きたくなる彼の音楽だが、やっぱり中期のフリージャズアルバムは耐え難い・・・。

 

           最近は仲間を増やしてバンド活動もしてます

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