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BAND-MAID 「WORLD DOMINATION」は純度の高いヘヴィーメタルアルバムだ!

           さあ、みなさんご一緒に!

  カッコイイぜ!BANDーMAID!

 

WORLD DOMINATION(初回生産限定盤A)

WORLD DOMINATION(初回生産限定盤A)

 

 

 いや、ついに手元に来ましたよ、BANDMAIDの新譜『WORLD DOMINATION』が。

         観音扉になっていて、開けると口のアップでびっくりした

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                 ジャケットはDVD付き限定版で豪華

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ブックレットがついていると思ったけれどそれはなくて、紙1枚。

           このポスター貼らないでしょ。裏面は歌詞が載っています

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 まず一聴したところ、前半似たような曲調のものがいくつかあって正直散漫な印象だった。加えて14曲収録というボリュームのため、全体像を把握するのにはまだまだ・・・。それでも現時点で10回くらい聴いているので僕にしては珍しく全曲レヴューでもしようかなと思いまして。

 

 以前のBANDーMAIDの記事についてはこちらでもどうぞ 

www.otominarukami.tokyo

 

 僕が以前書いたBANDーMAIDのあらまし

VO/Gtの小鳩ミクがメイド喫茶でバイトをしており、そこでの経験からメイド+バンドを思いつき、YOUTUBEで「弾いてみた」をアップしていたKANAMIに声をかけて始まったという。

その後、シンガーソングライターをしていたKANAMIがサポートを受けていたドラムのAKANEが加わり、そのつてでベースのMISAが加入。最後にミクの声ではサウンドに対してパワー不足だと本人が考え、半ば騙すように(初ライヴでメイド服のライブとは伝えなかった)SAIKIを加えメンバーが固まった。

 

 初期の頃こそは外部ライターの曲を演奏していた彼女たちだけれど、『ALONE』という曲をきっかけに自分たちのオリジナルを徐々に演奏し始めるようになる。

                  いい曲ですよ

    www.youtube.com

 そして今回のアルバムは共作者はいるものの、全曲彼女たちが作曲に携わった初のアルバムだ。

 

 彼女たちの曲は基本的にハードロック/ヘヴィーメタルの曲調を下敷きに、キャッチーなメロディと攻撃的なリフ、そして時に叙情的なコード進行で突き進むというスタイルだ。

 アルバムの話に入る前に、僕なりに彼女たちの曲構成を分析すると・・・

 

 ロック/ポップソングの基本的構造は大雑把に言って 

 イントロ→Aメロ→Bメロ→(時にCメロも)サビ

 の繰り返しのあと

 間奏→(ギターソロ)→ブレイク(静かになったり、ヴォーカルだけになったりの部分)→Bメロ→サビ

 というものだ。逆を言えばこの組み合わせで、調を間違えずに上手くつなげば、誰でもそれなりに曲が完成する。メロディの良し悪しは別として。

 

 BANDーMAIDの曲ももちろんこれにのっとっているんだけど、彼女たちの特徴として2周目のAメロのバッキングは必ず別のアレンジになっているということが挙げられる。

 通常なら1番2番で同じリフやフレーズを繰り返して、というところをBANDーMAIDは意識的に避けている。それは何かの記事でも彼女たちが言及していたので確かなことだと思う。

 そして2周目のパターンは、これが彼女たちの個性だと思うのだけれど、単音でのギターやベースの変態的フレーズのトリッキーな組み合わせといった形で現れる。

 当然、この曲作りは今回のアルバムでも聴くことができる。たまに懲りすぎて訳わからなくなってる時もあるんだよね・・・。

 あと、思いもよらぬところで突然倍速になり、スピードメタル化するのも一つの特徴だ。これは聴くものをハッとさせるし、これが出ると僕は思わずニヤニヤしてしまうのだ。カッコイイぜ!BANDーMAID!

 

 前置きが長いっすね。

 あと全体のサウンドとしてギターが前作よりは中音域が強調されたのかな。やや軽くなった印象。その代わり、ドラムのキックがかなり練られている印象です。AKANE、相当一音一音に気を遣ってフレーズを作っていると思うよ。スピードメタルの部分もバカみたいにツーバスドコドコじゃないんだよね(もちろん僕そう言うのも大好きですよ)。

 

 さて、全体の印象を熱く気持ち悪く語ったので、各曲の印象批評ですよ!

 1 I CANT LIVE WITHOUT YOU

 ハイハット4つ打ちから入る正統的BANDMAID流ハードロック。

 大陸的なスケールを持ったエイトビート。冒頭を飾るにふさわしい明るく力強い楽曲だ。珍しく2周目の目立ったアレンジはなく、オクターブギターのフレーズが絡められる程度。

 

 2 PLAY

 あれあれ、これ先行シングル「CHOOSE ME/DAYDREAMING」のおまけ曲かと思ったら2曲目に持ってきてるのね・・・。ココバットみたいな感じでモダンへヴィーネス的リフが跳ねるリズムでゴリゴリ引っ張られていき、これ以上ないキャッチーな突然のサビで思わず頭を振りたくなる(おじさんなので振らないけど。あと30若かったらガンガン振っているでしょう)。

 

 3 ONE AND ONLY

 イントロのただロングトーンで鳴らすギターのバックで鳴るピロピロ言うシンセの音はいらないんじゃないですか・・・。間奏の部分で音が外れるんじゃないかとハラハラする変なギターとベースの絡みが素敵。

 

 4 DOMINATION

 リードトラック。PVあります。

www.youtube.com

 これぞBANDーMAIDというスーパーハードロックチューン。

 今までにないタイプのリフ。ギターのKANAMIは名リフメイカーだ!サビはいかにも彼女たちらしい、叙情的コード進行をバックに伸びやかなヴォーカルラインが曲を引っ張っていく。例の途中から突然のスピードメタルも健在。ソロもカッコイイ!

 

 5 FATE

 彼女たちにしては珍しい3連系の曲。3連というのは3連符のことで、四分音符を3連符に置き換えることによって、どっとたったどっとったったという独特のグルーヴを生み出すリズム。曲は王道ハードロック。歌詞のイントゥザファイアー!というのが聴いてて少し照れる。ヴォーカルは多分MIKU。

 

6 spirit!! 

 ギターのメロディが印象的なエイトビートソング。次のPVにしても良いようなキャッチーな曲だけれど、途中ゴリゴリのブレイクダウンをはさんだ直後に、スネアの音が聞き取れないくらいのどどどどどどどという激しきツーバスの嵐。

 

14曲ありますので続きはまた明日です。

 

この小説の登場人物のイメージにSAIKIがぴったりでびっくりしたのです

kakuyomu.jp