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ワンダーウーマン観ました。

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 ワンダーウーマンといえば、小学生の頃にたまーにドラマでやっているのを見た記憶がある。覚えているのは女の人がぐるぐる回るとピカーっと光り、例のあのコスチュームになるところだけだ。あとは一切覚えていない。あの当時、女性主人公のアメリカンドラマとしては僕はむしろ「バイオニック・ジェミー」に夢中で、夕方の再放送を毎日食い入るように観ていたっけ。特に、オープニングのシーンがカッコよくてこれが一番楽しみだった。

 

 あんまり好きすぎて吹き替えの田島令子の歌う「バイオニック・ジェミー」のテーマなるシングルを買ったのはいいんだけど、一回も聴いたことのない歌でがっかりしたもんだ。僕はてっきりこのオープニングの音楽がそのまま入っていると思っていたのだ。小学生の発想。

 

 ワンダーウーマン関係なかった。

 火曜日は近所のシネコンがメンズデイなので今回初めてエイリアンと二本立てで観た。二本立てで観るのなんて久しぶりだよ。小学生の時、僕は神奈川県の川崎市に住んでいて、小田急登戸駅の前にある二番館によく通っていた。今ほぼ絶滅状態にある二番館だけど、当時は三本立てとか平気でやっていて、一日中そこで映画を見ていたっけ。「ミスター・ブー」とカリオストロの城を同時に見た記憶がある。しかもミスター・ブーは二度見!朝から晩まで映画館にいる小学生だった。

 

 ワンダーウーマン関係なかった。

 さて、かなり評判のよい映画なので安心して鑑賞。観客、僕ともうひとりのおじさんでたった二人。平日の午後なんてこんなもんだね。

 

           注意!ここからネタバレありますよ!

 

 時代設定は第一次世界大戦末期・・・あれ、どっかで見たことある・・・ってキャプテン・アメリカか!なんか盾とか使うキャラもかぶってるし。冒頭、ブルース・ウェインが写真の原版をルーブル美術館で働く彼女の元に届けるシーンから始まる。僕は『バットマンVSスーパーマン』見てないんで、そのへんのいきさつは知らない。あと、「ジャスティス・リーグ」の宣伝

 

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 をガンガン見せられているのでちょっと混乱するけど、結局のところワンダーウーマン誕生の物語だった。

 相手役はカーク船長ことクリス・パイン。見事に助演している。アクションはスタイリッシュ。マトリックスを彷彿とさせるスローモーションを適度に織り込んだスタイル。観ていてわかりやすく安心する。劇中、ワンダーウーマンという呼称は使われず「ダイアナ」として行動する彼女。ロンドンを訪れた彼女のカルチャーギャップにクスリとするが、その後前線に向かった彼女はその圧倒的パワーでドイツ軍を蹴散らす。

 

 それにしてもここは何とも妙なシーンだった。プライベートライアンをはじめとする、近年の戦争映画のシリアスな描写の中に、華やかな女性ヒーローが活躍する絵がすごい。本来ならこういうシーンでは手足が吹き飛び、何人も死者がでる展開なのだが、そういうシーンに馴らされた僕の目には不思議な感じがして仕方がなかった。音楽で例えると、デスメタルなバッキングに、無理矢理女性シンガーが歌っているような感じ。

 しまいには素手で戦車を投げ飛ばし、鐘楼に跳躍して狙撃手をためらいもなく撃破。絶対的に強い。戦力差がありすぎ。そりゃそうだ、だってダイアナ、神様なんだもん。もうナンでもありでしょ。

 テンポよく物語は進み、最終的には悪役アレスを「愛」という行動原理で撃破。長い上映時間だったけど(140分くらい)楽しめました。マーヴェルの映画みたいエンドロール後におまけがあるのかな?と思ったら無かった。

 

 あと、良かったのは毒ガスを開発する女性科学者ドクターポイズン。

 

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 顔の醜い傷を隠すために覆いをしているこのキャラ、挙動が誰かに似ているなーと思っていたら、そうだ!パシフィック・リムのハーマン博士だ!

 

 この映画、スティーヴ(クリスの役名)の秘書といい、この毒ガス博士といい、脇役のキャラが立っていて良かった。逆にアレスのおじいさんは役不足かな・・・。それにしてもハリウッド・ヒーロー映画もイチイチ悪役を考えなきゃなんないから大変だよね。かなり以前から悪役のインフレを起こしていると思うんですけど・・・アベンジャーズなんかいつまでやるの?何回世界とか宇宙を救えば気が済むのだろう。まあ、物語の構造上仕方がないとはいえ・・・だからバットマンVSスーパーマンみたいになるんだろうな。で、結局仲直りしてほかの悪い奴をやっつけると。

 

僕が以前推していたグェンプールのコミックは、ついに未来の自分が敵になっていた。

 

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