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箱根父娘ふたり旅 海賊船と関所

 海賊船に乗って芦ノ湖を遊覧するなるかみ父娘。雨に降られずにすんで幸運。

 

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 芦ノ湖海賊船はプラス数百円払うことにより、豪華な船室で優雅な旅を満喫できます。

 

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 でも娘は外に出たがり、ほとんど船室にはいなかった。風に吹かれてなんだか体力を奪われる僕。

 そのうちに船は箱根町港へと停泊。ここには関所が復元されているというのでお昼がてら下船。

 

 駅前にはおもしろオブジェを擁する喫茶店があった。「しばらく営業を休みます」という札がなんともいえない寂しさを醸し出していたよ。

 

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  あとからきた中国人観光客が大胆にもこのカップを抱えて飲む仕草で写真を撮っていた。僕もやればよかった。

 駅前にはいくつもの飲食店が軒を連ねてはいたけれど、どれもイマイチ食指が動かないような店ばかり。結局港前の新しい建物に入っているレストランで箱根とは無関係な洋食ランチでお昼をごまかす。今回の旅は、あまり食には恵まれませんでした。

 

 さて、少し休んで関所方面へと向かうと、途中異様なオーラをビンビン出している店があった。

 

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 なぜだかソフトクリームが数十種類もあった。そうして店の中はいろいろなフィギュアが飾られ、かなり混沌とした様子。そうして一見インディアンのような風貌の方が店番をしている。しかも最初僕はその人を男かとおもっていたらおばちゃんだった。失礼しました。

 となりの雑貨屋も色々なモノが雑然と売られている様子。ちょっと入るのには勇気が必要だ。

 

 娘 「この店なんでも売っているね」

 

 店の前にも、ただただ困惑するような演出がなされている。

 

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 どうやらかなりのタイガースファンらしい。おもしろ写真スポットと理解し、正しい写真を撮りました。娘は少し混乱している様子。「このぬいぐるみ、なんなの?」

 

 さて、その先には大きなお土産センターがあり、そこを通らないと関所へは入れないシステムになっている(後で気づいたんだけど、別のルートもありました)。

 

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         駐車場入口では、忍者がスマホをいじっていた。

 

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    これを見た小さな女の子が「にんじゃだー!」と大興奮していた。

 

 ところで箱根は箱根細工が有名だけどお土産センターの入口にも巨大な箱根細工を発見!

   

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         おとうさん、これどうやって開けるの?!

 

 あちこち調べた結果、横に細い軸のようなものがあり、そこを引っ張ると蓋が空いたではないか!

 

       さて、中にはなにが入っているんだろう!わくわく。

 

 

 

 

 

 

 

   

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            なんでもないものばかりだった。

 

 どうやら開けてはいけないパンドラの匣だったようで、開けた瞬間、この世の禍のすべてが飛び出してあたりは絶望に包まれた。

 

 なんとか禍を封印することに成功した我々父娘はようやく箱根関所に到着。それなりに凝っている施設です。

 

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 当時の関所の様子が忠実に再現されているのだけれど、そこにいる馬や人々が大変なことになっていた。

 

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 すべての生き物がジャミの呪いで石化しているではないか!ストロスのつえを探しに出かけなければ!

 

 石と化した人にがんどうを当ててふざけるお父さん。今に痛い目にあうわよー!

 

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 出女を閲する人見女(改め婆)。なにやら身体的特徴を色々と確かめている音声が流れていてなんとなく不気味。

        

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 正面から見たときの、女の顔の悲壮感がすごい。そして改め婆の顔が、もう。

 

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  少し落ち込んだ気分で隣の建物へと移動する。獄屋だそうです。

 

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 僕も中に入ってオモシロ写真をと思ったのだけれど、なぜだかここは人気で娘の写真のみ。あと取り扱いに困るサイトの告知がされている。「極悪自慢サイト」って。

 

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 「おつとめ、ご苦労様です!」と湯を沸かす足軽に対してねぎらう僕だったが、石なので当然無視。

 

 裏に回ると、とんでもないところに施設が作られているのに気づく。

 

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 ええ!ここを登るの!?ここでもういいんじゃない・・・

 「おとうさん、せっかく来たんだから昇ろうよ!」

 相変わらず父親の数十倍の体力の持ち主である娘はどんどんと昇っていってしまった・・・。

 

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 これは天国への階段か?と自問自答しながら、ともすれば諦めそうになる僕の心を見透かしたような札が途中にくくりつけてある。

 

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 冷たく突き放され、ほとんど半泣きで頂上にたどり着いた僕を待っていたのはこんな眺めの場所でした。

 

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ふと物見櫓の方に気配を感じたので振り返ると・・・

 

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    うん?だれだろう・・・?

   

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              よう昇った。やればできる。

 

 遠藤憲一らしき人が僕をいたわってくれた。心なしか微笑んでいるようだ。

 

 さてあとは関所資料館というところがあるはずだけれど。その前に休憩處を発見。どうしようもないオブジェと記念写真。

 

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 そうそう、知ってますか、「元祖だんご4兄弟」。柳の下のドジョウとしか思えないこの歌を聴いたとき、言いようのないショックを僕は覚えたものだ。

元祖だんご4兄弟

元祖だんご4兄弟

 

  ダンゴ本当は4兄弟・・ってなんだ。YOUTUBEにさえ上がってませんでした。

 

 さて、あとは資料館のみ。

 ちなみにこの関所には関所のアイドル「おたまちゃん」がいる。

 

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 実はこの「おたまちゃん」がそうとう食わせ物で、アイドルとか言っておきながら、資料館で流されるVTRでは、とんでもない話の主人公だった。

 こんな感じで絵とテロップが流れてた。

 

 おたまちゃん(12~14歳くらい?)は江戸に奉公に出ていましたが、あまりのつらさに奉公先を逃げ出して関所破りをしてしまいました。

 

 しかし柵に引っかかって動けなくなっていたところをお役人に捕まってしまったのです。

 

 その後、おたまちゃんは「ヲイタイラ」という場所に連れて行かれ・・・

 

                ごくもん

             (花びらに血が飛び散る描写)

 

となってしまいました。おわり。

 

 これを見ていた他の家族の6年生くらいの女の子が「うぇ・・マジで」とむちゃくちゃ引いていた。そりゃそうだ。

 一応こちらのページにもそのいきさつは書かれています。
www.hakonesekisyo.jp

 

「おたまちゃんは獄門(死刑)となりましたが現代の蘇りアイドルとして活躍しています」

 じゃないでしょ。また、資料館の中にあったおたまちゃんのモノローグも

 「わたしが磔にならずに獄門で済んだのはお役人様が少し罪を軽くしてくれたのかなー?って思ってます」

 と自分の死刑を鳥の羽より軽く語る内容だった。

 この他にも獄門やら磔の様子を描いた当時の残酷な絵巻物が飾られたりして、少々気味が悪い。

 

  娘も

 「おたまちゃん、殺されちゃったの?」

 と聞いてきたので

 「そうだよ。ごくもんだってさ。それにしても扱い軽すぎるよね」

 と少し小馬鹿にした感じで語ったら、

      

         僕がごくもんになってしまいました。

    

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 さて関所も全てを見たので再び遊覧船に乗って桃源台港を目指す。船の中にはなぜだか3Dアートがあったが、写真を撮っているのば僕らだけだった。

 

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            いよいよ港に着く頃には疲労の極み!

 

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 もう無理です。しかし僕はここから3時間車を運転し、娘を無事家へと連れて帰らなければならない。

 かてて加えて、帰りの小田原厚木道路では今までに経験したことのないほどの集中豪雨が!10メートル先も見えなかった!警報レベルの雨だったらしい。マジで命の危険を感じました。

 でも娘はぐうすか眠り込んでどこ吹く風。よく育てよ!

 

 

こんな子になるだろうか

kakuyomu.jp