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ストレンジとアサシンとヘビーメタルと文芸少女と

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2本の映画を観た。

ドクターストレンジとアサシン・クリード

僕は最近なんとなく「時間」について考えていて、ちょうどアマゾンで1円で売っていた新書を2冊購入し、風呂でなんとなく読んでいたところだった。

 

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奇しくも、今回鑑賞した2作品は「時間」に関係した映画であった。シンクロニシティ

2冊とも色々と示唆に富む内容であり、知的刺激を受けるという点では役に立った。

両書ともにマクタガートという哲学者に触れており、マクタガートによると、「時間は実在しない」のだそうだ。へえ。

ただここで知識や別角度からのものの考え方は多少得られたのだが、悲しいかな、現実の時間はやはり主観的にどんどん過ぎていく。そもそも「時間」は人間の先験的(アプリオリ)なもので、時間を「流れている」と感じるのは我々生き物の宿命のようだ。とにかく、時間というのは不可逆なものであるらしい。

 

ネタバレあります。ご注意ください。

 

さて、まずドクターストレンジですが、ベネディクト・カンバーバッチって名前、すごいよね。日本で言えば「武者小路」みたいな感じなのかな。カッコイイ!スター・トレックのカーン、かっこよかったし、「ホビット」のスマウグの声もよかった。「イミテーションゲーム」というアランチューリング(高名な数学者)を演じている作品がアマゾンプライムで観られるので近いうち見たいとも思う。

僕はマーベルにはそれほど思い入れがない(アベンジャーズまではなんとか見たが、その後のエイジオブウルトロンとかシビルウォーとかアントマンはもう押さえてない)のでドクターストレンジについての予備知識なく、映像体験を主な目的に行きました。

インセプションのように街がせり上がってくる様子やミラー次元は圧倒的だ。まあ、このあたり、僕がくだくだしく書いても仕方がないので割愛します。それにしても主人公が修行するのってバットマンなんかもそうだが、大体チベットとかネパールあたりだよね。あの地域の神秘性が説得力を与えてくれるのだろうか。 

映画前半、神の手を失ったドクターストレンジ、一度たどり着いたカマータージを追い出される。でも行くところがないので五時間くらいドアの外にいたら入れてくれました。優しい。ファイトクラブだったら2~3日は立ちっぱなしだぜ!

そんでなんやらかんやらで、どこでもドアの技を習得し強くなったストレンジ、なんと時間を操る手法を手に入れる。それって最強でしょ。まあ、一応神の摂理に逆らうので必ず報いがある、とかは言われているけど今回は報いはありません。

悪役(最近はヴィランとか言うらしいがなじめない・・・)のカエシリウスとその仲間たちとの戦いは壮絶だが、いかんせん仲間たちが一言も喋らず存在感が薄い。どこでもドアでいろんなとこに飛ばされるし。そんで最終的には暗黒次元のラスボス、ドルマムゥなる存在と対決することになる。宇宙にはこう言う輩が無数にいるのか、僕はグリーンランタンのパララックスを思い出した。もうこのくらいのスケールになると、地球にこだわらなくてもいいんじゃないかと思うのだが、映画的にはそうもいかないのだろう。こういう絶対的宇宙悪の原型はラヴクラフトクトゥルフなんじゃないかな。

それにしてもドクターストレンジが最後に何度も時間を巻戻してよみがえり、ドルマムゥと取引をするところなどはほとんど嫌がらせ!殺さないでどこかに幽閉すればいいじゃないか、とも思うが、映画的にはそうもいかないのだろう。

 

さて唐突だが僕は結構トイレが近い。不用意に長い映画なんか見ると、どうにもならなくなる時がある。最近の映画は上映時間が長いものが多いから僕は朝からなるべく水分を取らずに始まる直前にトイレに行くようにしている。ドクターストレンジの時もやっぱり終盤で催し、なんとかエンドロールまで我慢したのだがもうダメ!マーベルって確かエンドロールあともオマケがあったはずだなあと思いながらも出口に向かいドアを開けたところで案の定、セリフが聞こえてきた。でももう僕、見る余裕なし。結局後で知ったのだが、ソウが出てきたり、モルドーが悪くなっていたりという場面があったとのこと。まあしょうがないか。

 

アサシン・クリードは初日の初回に行きましたよ。僕ヒマ。なんかヴィジュアル系の人間多いなと思ったらXの映画も封切られていたらしい。クエー!とTOSHIが元気が出るテレビで叫んでいる映像は使われているのだろうか。

 

僕にとってアサシンといえば、1980年代に活躍していたドイツのB級スラッシュメタルバンドが最初に思い浮かぶ。どうですこのジャケット。まともな感性の持ち主でないことがひしひしと伝わるでしょ。


Assassin - Baka

曲名は「バカ」!狂ってる。しかも僕はこの曲をバンドでやった。僕も狂ってる。でもむちゃくちゃカッチョいいぜ、アサシン!

この時期、他にもマッドなドイツ産スラッシュバンドたくさんいたなあ。

 

閑話休題

僕は出来るだけ前情報を仕入れずに映画を観たいので、ゲームが原作だということはよく知らなかったのだが、テンプル騎士団とアサシン教団との二項対立ということでOK?それにしてもカンバーバッチといい、マイケルファスベンダーといいミドルエイジ俳優が頑張っている。ぼくも頑張らねば。何を?人生をだ!

さて肝心のストーリィはこちらをご覧下さい。

 

www.foxmovies-jp.com

・・・てな感じです。ネットを見ていると映画を分析的に見ている人がいるが心底尊敬する。よく色々と解釈するよね。僕なんか基本印象批評だし、ミスリードも多い。だって、ドクターストレンジの話に戻るが、最後、ストレンジが手を見つめるシーンが出てくる。僕はそれを見て、ああ、ストレンジは魔術を使えるようになったことと引き換えに、この手とともに生きていくんだな、と思ったのだ。ところが、どこかのブログでは、いつの間にか「手が元通りになっていることに気づくストレンジ」と書いてあるではないか。そうだったの!そして同様のミスリードは今回もありました。

 本当に予備知識ゼロだったのでアホな感想だが、まず僕はファスベンダーが二役をやっていることに最後まで気づかなかった!つまりカラム・リンチはどこぞの別の俳優がやっているとずうっと思い込んでいたのだ。「あれえ、ファスベンダー、ほとんど見せ場がないけど・・・」などと間抜けにも程がある。後でネットを見て二役を知った。

 

 この映画もある意味時間をさかのぼる(DNAの記憶を探るといういささか怪しい設定ではあるが)という点ではまさにタイムトラベルものである。アニムスなる可動性のある機械で先祖の記憶を追体験できるのだ。これ欲しいなあ。先祖の記憶を追体験したいとは思わないが、楽しかった自分の思い出をヴァーチャルに味わいたい。でもこの手のネタは「ブレインストーム」とか「ストレンジ・デイズ」などの昔の映画ですでに出てきてるか。

 そうそう、ゲームのことをよく知らないんだけど、「イーグル・ダイヴ」という高所から落ちても平気な技があるらしいね。そんで、映画でもえらい高い塔の上からファスベンダーがダイヴするのだが、それを観察していたマリオン・コティヤールが「イーグルダイヴ!」と素っ頓狂な声をあげるところにはかなりの違和感を感じました。なんか必殺技の名前を言っているみたいなんだもん。逆にゲーム好きの人にとってはたまらないのかもしれない。ただ、ドルマムゥレベルの敵が存在しないのでいささか最後の盛り上がりには欠ける。だって、テンプル騎士団の集会に忍び込んで、もはやおじいちゃんであるジェレミーアイアンズの喉を掻っ切るって・・・僕は最後に派手なバトルがあると思っていたので完全に肩すかしを食らった。アクションはパルクール(最近の流行りなのか?)中心の肉体酷使系。でも、この手のアクションで僕がすごいと思ったのは007のカジノロワイヤルの冒頭シーンだ。ダニエルクレイグではなくて追っかけられる黒人の方がすごかった。とりとめのない感想ですいません。

今度はパッセンジャー観たい。

 

さて、「ヘビーメタルと文芸少女」なのだが、カクヨムコンテスト通過効果なのか、フォロワーやPVがじわじわと増えていい感じ。しかも先週、週間ランキングでいつの間にか7位になっていた!始めた頃なんて100位圏外だったのに、成り上がったなあ!しかも、今週に至っては5位(3月6日現在)に浮上!さらにびっくり。

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