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アマゾン1円CDハンターがゆく 10 ジャック・ジョンソン インビトウィーンドリームス

アマゾン1円CDハンター基本ルール

1 基本的に1円のモノを買う。

2 できれば聴いたことのないアーティストを選ぶ。

3 やみくもには買わずに星4つ以上で、軽く試聴をする。

4 ジャンルはなるべく不問。

5 3日に一枚くらいのペース、月に最低10枚は買う。

 

In Between Dreams (Japan/UK Version)

In Between Dreams (Japan/UK Version)

 

 

 ジャック・ジョンソン。ハワイ出身の元プロサーファーという、僕からしてみれば全くの異世界の人間がやっている音楽は、僕をやさしく包みこむ。

 僕は車通勤であるからして、必ずカーステレオで音楽を聴く。僕の音楽生活は基本的に車の中が中心なのだ。

 CDが好きなので必然的に車の中がCDだらけになってしまう。しかも、僕の愛車はコペンであるので非常に収納に苦労するのだ。気づいたらいつの間にか座席がCDだらけになっており、忘れた頃に座席の下や後ろから

「あっ!こんなとこにTOOLのCDあった!」

みたいなことがよくある。

 

 聴く曲はその日の気分に左右される。

 ゆっくり休んだり、気力が充実していたりするときは主にメタル系。デスメタルなんか最高。もしくはテンポが速くザクザクと調子のいいバンド、例えばスーサイダル・テンデンシーズとか、最近のシック・オブ・イット・オールなんかが良い。

 


Suicidal Tendencies Smash It Music Video Featuring Metal Mulisha

この曲むちゃくちゃ景気がいい。スーサイダルは他にもいい曲たくさんあるよ。

 

 でもそんな日ばかりじゃない。というかそんな日はむしろ最近少なめ。

 色々と疲れることばかり。そうするとそれに伴って気分も沈みがち。そんな時にはあまり激しい曲はそぐわない。落ち着いた気分になりたい。といっても、クラシックやジャズを聞くのも違う。ゆったりとした、心に響くモノが聴きたい。

 そんな市井の一人である僕を多少なりともほっこりさせてくれたのがこのアルバムだった。アコースティックギターは心地よい。そして、特に素晴らしいと思った曲はこちら。


Jack Johnson - Never Know

サビの流れるようなメロディは特筆もの。これは拾い物だった。

僕は一生ハワイに行くことはないんだろうな・・・などと一瞬思ってムダに悲しくなったりもする。しかし、それでもこういう音楽に出会えてよかったと思えるのでCDハンターはやめられない。

         1円で買って全く損はない!

 

 相変わらず勝手に連載中。そろそろ物語は佳境。

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かくれメタルを探せ!

 今日会社でパソコンから無線でコピー機にデータを流して資料を取り出そうとしたら、先に別の女性社員がコピーをしていた。現物コピーが優先されるので、僕の資料が出てくるのはその後だ。

 様子を見ると結構時間がかかりそうなのでヒマな僕はその場で頭を垂れ、腕をブランとさせ、軽くヨロヨロとふらつきながらゾンビのマネをして待っていた(ぼく40代、小学生二人の子持ち)。

 誰に気づかれることもなく、しばらくゾンビの気分に浸っているとようやくコピーが終わったのでそのまま資料が出てくるのを待っていたが一向にコピー機は反応しない。ゾンビ待ちも飽きたのでそばの人に

「いやーゾンビの真似しながら紙が出てくるの待ってたんですけど、出てこないっすね」

と言ったら

「そんなのわかんないよ、なにやってんの」

と爆笑された。

 自分でも自分のしてたことがバカすぎて同時に笑ってしまった。

 しかしそれでも資料は出てこない。おかしいと思い、パソコンをチェックすると別のコピー機を指定しており、エラーとなっていた。ゾンビ待ち、徒労!

 

 ふと気になったのは、この時僕がここでやったギャグを素直に面白がった人と、ほとんど無反応の人がいたということだ。

 そんなことは今までの人生経験で百も承知なのだが、価値観とは人それぞれなのだなあ。でもゾンビ待ちギャグ、普通笑うでしょ。

 

 そんでメタリカとガガの記事を書いたら何故か飛躍的にアクセスが増えていた。

otominarukami.hatenablog.com

気合を入れた映画の記事とかそうでもないのに。何が良かったんだろう。「グラミー」「ガガ」「メタリカ」の組み合わせがタイムリーだったからだろうか。ひょっとしたら「だがしかし」を、マンガと勘違いしたのだろうか。正直、やっつけで書いたような雑な記事だったんだけどな。どこかにも書いてあったけど、ブログってこんなものなんだなあ。

 メタルの記事を書いているよりは、家電のレビューとか美味しいものをアップしたりすると人は見るのだろうか。僕にも多少の承認欲求はあるので、やはりアクセスが増えているとうれしい。でもやっぱり書きたいこと書いたほうが健全だよね!

 さて、かくれメタルのことなんだけど、つまりは、一見そうは見えないがヘビーメタルを聴いている人のことだ。 

 大学時代にはバンドサークルに入っていたから周囲の人間が色々なバンドを知っていて当然だった。しかし社会に出ると、それが当たり前ではなくなる。

 「メタリカ」、なにそれ?となる。ちょっと調べたらブラックアルバムは世界で五千万枚くらい売れているそうだ。すごい。世界で、ということだから、日本はどうか知らない。でも、メタリカ、20年以上前に代々木オリンピックプールでやったくらいだからそれなりに聴く人はいるはずだ。思い出すのは、原宿で下りて会場に向かう途中メタリカのライヴポスターが貼ってあったのだがそのキャッチコピーが「不当評価」だった。当時このキャッチが「バーン」誌上で物議をかもしていた記憶がある。

 昨年発売の「ハードワイヤー」アルバムはオリコンで5位だった。健闘している。

まあ、ある程度正当に評価されているのでは。でも来日講演は未定・・・。

 話をかくれメタルにもどすと僕が最近発見したかくれメタルは思いのほかすぐそばにいた。なんと同じ部署のUさんだった。かれは4歳ほど年下なのだが、ある機会に彼の車で移動することになった。エンジンをかけると小さい音でカーステレオから何やら音楽が流れている。なんか聴いたことあるなーと思ったらこれだった。


Judas Priest - Painkiller

一見非常におとなしく真面目そうに見えたUさんなのだが「ペインキラー」って!

嬉しくなって、なに!Uさんメタル好きなの?と聞くとどうやらオールドスクール系のメタルが好きだとのこと。意外!しかも娘もたまに聴くらしい。ウチと一緒。 

 会社の部署30人程度の中で1人かくれメタル捕獲!経験値1万アップ!

 

 さて、娘のクラスでは最近ご多分に漏れず「恋ダンス」が流行っているそうだ。娘は一度も聞いたこともないのだが、クラスの友達が五人くらいで踊っているのを観て歌を覚えてしまっていた。ちなみに僕はその曲を知らなかったので風呂でその曲を歌っていた娘に

「なにそれ、どうでもいい曲?」

と聞くと

「うん、どうでもいい曲」

だってさ。

 でもその後も耳から離れないのだろう、事あるごとに娘はその歌を歌っていたら、妻がキンドルでPVを見るようになっていた。たまたまそれが流れていた時に、娘がごはんを食べていて、

「なに、これ見てんの」

と言ったら

「ちがうよ、わたしじゃなくてママが見てるの!」

だってさ。

 そこでその後ベックの「LOOSER」を聴かせると


Beck - Loser

「そーあまーけーんでどー、あまるざーべいびー、そーわいどんちゅきるみー」

と歌っていたので「よし!」と思った。

 

常によろしく!

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グラミーでメタリカとガガ!だがしかし・・・

 今朝ワイドショーを見ていたら、グラミーの様子が映っていた。切り口はアーティストも反トランプ!?みたいなものでパフォーマンスにこぎつけてトランプ反対とか賛成とかを表明している人を取り扱っていた。ビヨンセとか色々出てきたんだけど、その中でレディー・ガガが歌っている様子が流れた。あら、どっかで見たおっさんと歌ってるなと思ったらジェームスヘットフィールドだった。

 

 ちょっと納得がいかなかったのは一緒に写っているガガには名前が字幕で出たのにメタリカのメの字もテロップに流れなかったことだ。日本のテレビでは結局今でもメタリカレベルでさえそういう扱いなのだ。いくらスリップノットオリコン1位になってもBABYMETALがウェンブリーアリーナでやってもメタルはメタル。

 テリー伊藤あたりが、「メタリカかっこいいすよね」くらいは言って欲しかったものだ。

 それはそうとパフォーマンスが気になったのでやたらとアップされている動画を見たらヒドかった。

 グラミーってこんなに音のバランス悪いもんかね?ドラムとベースしか聞こえない。あまつさえジェームスのマイクは音が出ない。ガガの伸びやかな声のみがバランスの悪い音の中で響き渡る。ガガすげえ。途中でダイヴしてるし、かなり張り切っています。

 最後にはご機嫌ななめのジェームス、マイクを蹴り倒してギターを放り投げている。そりゃそうだ。

 

でもメタルは最高。いつもの。

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ブレードランナーと僕の思いで

 今年の公開映画ラインナップがすごい。個人的にはひょっとして1998~1999年の頃の傑作ラッシュ(スターシップ・トゥルーパーズファイト・クラブマトリックスプライベート・ライアンなどが立て続けに公開された)に匹敵するのではと勝手に予想。

 

 思いつくだけで攻殻機動隊、エイリアン・コベナント、ダンケルク、ドクターストレンジ、メッセージ、トランスフォーマーアサシン・クリード、SWエピソード8・・・そして11月公開!「ブレードランナー2049」。


「ブレードランナー」の続編、映画「ブレードランナー2049」予告編が解禁

 

  今でこそ世界中に数多くのファンを獲得し、めでたく続編公開となる「ブレードランナー」だが、公開された当初は二週間くらいで打ち切られたと思う。僕はその公開当時、劇場で見た一人だ。今でもパンフを後生大事に持っている。

  以下、一応ブレードランナーを観た前提で書きますので、あんまりいないとは思いますが未見の方はネタバレ注意。

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 僕が「ブレードランナー(以下BR)」を初めて知ったのは、中学生のころ欠かさず購入していた今はなき映画雑誌「ロードショー」の記事だった。

 二ページの見開きだったと思うが、そこには例のあのロサンゼルスの未来風景と「髪をブラッシのように刈り上げた」と形容されていたハリソン・フォードの写真があった。ハリソンといえば、当時はハン・ソロインディ・ジョーンズといったヒーローを演じ、飛ぶ鳥を落とす勢いだった。いつの間にこんな映画を撮っていたのだろうと僕は思ったものだ。しかも監督は「エイリアン」のリドリー・スコット!絶対に観る!と誓った僕は、映画館を調べるがBRは全国ロードショーではなかった。

 僕の住んでいた地方都市ではBRは上映されず、見られるのは都心の劇場だけだ。しかし運が良かったことに、ちょうど公開時期の正月には世田谷にある祖母の家に遊びに行くことになっていたので、そのついでに中坊の僕は一人渋谷の東急へ行ったのだった。

 東急の劇場は広かった記憶がある。映画が始まる前の期待感。そして劇場に流れるヴァンゲリスの「ブレードランナーのテーマ」。トクタカ、トクタカという金属的なシーケンサーの反復音にストリングスでメインテーマの旋律がかぶる。そしてティンパニのダンドンダンドンダンドン!という響きと共に、ストン!ストン!と挿入されるスネア。あまりに印象的なこの曲を僕はきちんと覚えていて、家にあったエレクトーンでそれらしく弾いては映画の場面に思いを馳せていた。

 しかしなぜかこの映画のサントラは長いあいだ発売されず、僕は長いことこのメインテーマに対して飢餓感を覚えていた。この曲、いつだったか車のコマーシャルにヴァンゲリスバージョではなく、ニューアメリカンオーケストラなるグループの演奏が流れていたがやはり本物には及ばなかった。結局サントラを入手したのは成人してからだ。

 

 そして当時の思い出。劇場は突然音楽が止まり、暗転。例のラッドカンパーの緑の木のロゴが現れるとウィンウィンという不気味な音と共にネクサス6が脱走して・・・の字幕が流れ、そして冒頭の壮大なスケールの夜のロスアンゼルスの光景が!ダグラス・トランブルの屈指の特撮シーンは今見ても素晴らしい。やがてタイレルピラミッドが現れ、カメラはひとつの部屋へと迫っていき、ホールデンがレオンをVKテスト(レプリカント識別のテスト)にかけようとするシーンへとつながる。

 僕は長年ビデオやDVDでこの場面を何回となく観たのだが、そのすべてはビスタサイズで画面の端が切られているヴァージョンだった。その後、ブルーレイを購入した時に初めて16:9の画面で見て、端っこの方からレオンが歩いてくるのに気づきちょっとした感動を覚えた。 

 ホールデンはレオンに撃たれ重症を負う。そしてデッカード登場。龍のネオンがバチバチいうタイミングもわかっている。

 屋台のカウンターでデッカードを呼ぶ日本人料理人とのやりとりがその筋では色々とネタになっている。僕はもう、そらでもこのシーンのセリフが書ける。

「いらっしゃい!なにしやしょうか?」

「ディス、フォー。」

「ふたつでじゅうぶんですよ!」

「ノー。ツー、ツー。フォー。」

「ふたつでじゅうぶんですよ!」

あきらめるデッカード

「アンドヌードル」

といってうどんを追加する。

「わかってくださいよぉ!」

 

 昔、大野安之氏の漫画に「THATSイズミコ!」というのがあったが、そこでのモブシーンに「二つで十分ですよぉ、わかってくださいよぉ」というセリフを見つけておぉ!と思ったことがある。僕も生活の中で、数を数えるシチュエーションに出会うときに、「ふたつでじゅうぶんですよ!」というギャグを何度か飛ばしたことがあるが、未だ誰もそれを理解してくれた人はいない。わかってくださいよォ。

 どうでもいいが、僕は”ヌードル”という発音を長いこと”アンドウドン”と勝手に解釈していた。

 僕はSWやエイリアンのような派手なSFアクションを想像していたのだが、予想に反して渋いディテクティヴストーリーが展開される。デッカードがどんなカッコイイ活躍をするのか、どんだけ銃をハンソロのようにぶっぱなすのかと期待して見ていた僕は少々肩すかしをくらった。後に手に入れた「メイキングオブブレードランナー」によると公開前のプレビズでも同様の反応だったようである。

 「強力わかもと」を始めとするアジア的ヴィジュアル情報がものすごいので退屈する暇はない。前半の派手な特撮は後半になるとなりを潜め、ゾラを殺し、レオンを倒して以降、むしろ地味な印象を受ける。

 JFセバスチャンのアパートでデッカードはプリスと対決する。バク転でデッカードを翻弄し、股に首をはさんだり、鼻の穴に指突っ込んだりしてデッカードを殺そうとするプリス。「笑っていはいけない鬼」の鼻フックじゃないんだから!

 ちなみに初めて僕はこの場面を見たとき、デッカードの首が反対側に回転するので「うわ、首折られた」と思った。実際は体ごと回転しただけなのだが当時は「何で生きているんだ?」と不思議ではあった。

 そして圧倒的に強いベイティーとの対決。デッカード弱い。セオリーとして最後にはデッカードがベイティーを殺すのかと思っていた僕はあのエンディングに驚いた。屋上のデッカードのなんと情けないことか。内股でびしょ濡れ、顔には恐怖がはりついている。この映画はヒーロー映画ではなかったのだ。

 

 思っていたものと全然違った展開に戸惑いつつも、僕はこの映画にすっかり魅了されてしまった。すぐに近所の本屋へ行き、小説を買った。

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 あまりにも有名なディックの「アンドロイドは電気羊の夢をみるか」が原作。映画の公開に合わせてこの表紙になっているが、読み始めた中学生の僕はまたしても当惑してしまう。だって、映画の中身と全然違うから。スターウォーズやエイリアンの小説を読んでいた僕は当然映画のストーリーをなぞったもの、ノベライズを期待していたのだ。しかしこれは原作が先なのだ。だからストーリーも大幅に変えられている。いくつかの相違点をピックアップしてみよう。

 

 ●デッカードは離婚してはいない。

  妻のイーライと共に目覚める場面から小説は始まる。

 ●ムードオルガンなる小道具が登場

  この世界では気分をこの機械によって調節している。

 ●マーサ教という宗教が広く信じられている。

  エンバシーボックスというマシンを通じて人々はマーサなる老人が山へ登る体験を

  共有する。老人は石を投げられそれに当たればボックスを使っている人間も負傷す

  る不思議な機械。危ないじゃないか。こういう小道具で人間の感情移入能力がクロ

  ーズアップされているのだ。アンドロイドたちはこれを使うことができないらし

  い。

 ●バスターフレンドリーという司会者のショーが大人気。

  実はバスターはアンドロイドでマーサ教はインチキだと暴露する。

 ●タイレルコーポーレーションという名称は登場しない。

  ネクサス6を製造しているのはローゼンという企業名。レイチェルはレイチェル・

  ローゼンという名の18歳の女性としてきちんと出てくる。ショーンヤングのイメ

  ージと重なりにくい。VKテストで正体を見破られるのは同じだが、その場で事実を

  知らされる。レプリカントという呼称は映画のオリジナル。

  小説は最初は映画と全然違う動きをするが、このレイチェルをVKテストにかける場

  面はほとんど同じ。非常にスピーディな展開で思わず読み入ってしまう。

 ●デッカードは異様に動物に執着している

  この世界では(映画もそうだが)動物は貴重で、生き物を飼うことがステイタスと

  なっている。デッカードは電気羊を飼っており、いつかは本物を買いたいと思って

  いる。アンドロイドを三体処理し、その懸賞金で山ヤギの頭金を払って買うのだが

  後でレイチェルにヤギは殺されてしまう。不憫。この小説ではレイチェルはむしろ

  ヤな女である。

 ●JFセバスチャンは出てこない。ガフも出てこない。

  代わりにJRイジドアという「不適格者」と呼ばれる人物がプリスやベイティーをか

  くまう。ベイティーは妻がおり、プリスはレイチェルと同じ方のネクサスなので見

  た目、瓜二つということになっている。それゆえデッカードは自分がプリスを処理

  できるか葛藤する。逆にプリスを倒したあとはベイティーを割と簡単に処理してし

  まう。

 ●レオンは登場せずにフィル・レッシュというバウンティハンターが出てくる。

 「ブレードランナー」というのは映画の中だけで出てくる名称。あの「裸のランチ

 を書いたウィリアム・バロウズの同名小説があるのはその筋では有名。レオンのモデ

 ルと思しきソ連警察の刑事に化けたプロコフなる人物がいる。

 

 小説の中でもデッカードはお疲れ気味。賞金稼ぎを辞めたいと思いつつもやめられず、フィルレッシュがアンドロイドが組織したの警察で働いていた事実を知り、自分がアンドロイドかどうかを疑い、自分でVKテストを試す。存在の境界線に悩む人物はディックならでは。映画ではデッカードレプリカントかどうかは曖昧で、監督のリドリーはどうやらそうしたいらしいが、ハリソンフォードはそうしたくないらしい。まさにディック的な議論。続編ではそのへんは明らかにされるのだろうか。

 

 中学生でディックを読んだ僕はSFに興味をかなり持って、クラークとかも読んでみた。けれども正統派ハードSFに進む前に、筒井康隆に出会った僕はまた違う方向へと読書の興味が向いていったのであまりのめり込みはしなかった。

 高校になってハインラインの「宇宙の戦士」をなんとか読み通したがキツかった。その後、早川SFもそれなりに読んだけど、胸を張って自慢できるほどの量じゃございません。でも、今でも時々ブックオフの100円コーナーによさそうな早川SFを見つけると必ず買う。ぼちぼちと読んだ最近の中ではコニー・ウィリスの「航路」は出色の作品だった。これについてはまたいつか。

 

 その後も映画祭やディレクターズカットなどと、ブレードランナーが公開されるたびに僕は劇場に足を運んだ。そして昨日もこの記事を書くためにブルーレイを観たが、驚くべきことに何度でも見ることができる。

 

 さてブレードランナー好きならば大体この本は持っているでしょう。「メイキング・オブ・ブレードランナー」。

メイキング・オブ・ブレードランナー

メイキング・オブ・ブレードランナー

 

 

 ブルーレイのおまけにもメイキングがあって、この本を併せて読めば大体のことはわかります。いろんな記事の元ネタにもなっている。

 例えばデッカードは最初ダスティンホフマンが考えられていたとか、クライマックスのプリスがバク転するときのスタントは男性がやっているだとか、タイレルピラミッドは実はひとつしか作られなかった等のトリビアが満載。

 ああ、早く11月にならないかな。

 

 

メタリカと僕の青春時代/スラッシュメタル勃興期

 

MASTER OF PUPPETS (REMASTERED) [CD]

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前回までのあらすじ

 

otominarukami.hatenablog.com

 大学生になり、バンドサークルに入った僕だったが、一緒にメタリカをやってくれる仲間が見つからないまま一年生を終わろうとしていた・・・。

 

 僕は二年生になり、新人勧誘の時期がやってきた。その日僕はサークルにあてがわれた場所で大音量でメタリカを流して受付をやっていた。そのおかげでサークルの他のメンバーからは、「うるせー!」とか「これじゃ人来ないよ」などと言われたりもした。ジェームスが「バテリー!」と叫ぶところではみんなが爆笑していた。

 当時のメタリカの扱いはそんなものだった。しかし、めぐりあわせというものは面白いもので、メタリカが流れていたから、という理由で二人の一年生が入ってきたのだ。彼らの一人とは今でも親交があるから人生わからない。

 

 新人の彼らは高校生の時にすでにメタリカのバンドを組んでいたという。

 僕は「へぇー!メタリカやってたんだ!いーなあ!いーなあ!」と、まるで小学生が友人の超合金のおもちゃをうらやむよううな調子で話を聞いていた。僕らはすぐに意気投合した。すぐにでもバンドを始めたかったが、僕はその頃パートはベースで、彼らはギター・ベース、しかもドラムをたたける人材がいない。

 しかたなく次の一年間もそれぞれ別のバンドで我慢をすることになった。ベースが二人いても仕方がないので僕はギターを練習し始め、ジェームスヘットフィールドとしていつかステージに立つことを夢見て一生懸命歌詞を覚え始めた。

 

 さて、その折も折り、深夜で「ピュア・ロック」という伊藤政則氏が出演するメタル系の番組が開始された。あのころのメタル好きはみんな日曜深夜を楽しみにしていた。まだまだ情報の少ないあの頃、僕もご多分に漏れず毎週録画しては食い入るように見ていたのだが、初めてメガデスの「WAKE UP DEAD」が放送され、衝撃を受けた。

 


Megadeth - Wake Up Dead

ああ、いい曲だなあ!

よくこんな曲を思いついたもんだ。1987年の曲!

 当時、僕はメガデスについて、元メタリカのデイヴ・ムステインのやっているバンドとしてしか名前を知らなかったのだが、これを聴いてすぐにCDを買った。

 また、アンスラックスを初めて聞いたのもこの番組だった。


Anthrax - Madhouse


そしてスレイヤーを加えていわゆるスラッシュのBIG4となる。


Slayer: Raining Blood

 

 間違いなく彼らは新しい潮流だった。これ以降、僕と同じような道をたどった人は多いはずだ。次々にスラッシュ系のバンドをあさり始めるのだ。

 テスタメント


TESTAMENT - The Legacy [Full Album]

いわゆるあのザクザクという音、すなわちベイエリア・クランチの親分。

エクソダス


Exodus - [1990] Impact is Imminent [Full Album]

ギターの音!すっこんすっこんという子気味良いドラム。バカすぎるジャケット。ベストオブスラッシュメタル!ギターのゲイリーホルトは今やスレイヤーに加入。


Heathen "Victims Of Deception" (FULL ALBUM) [HD]

少しマイナーになるがヒーゼン。ピュアロックに出演していた和田誠氏に教えてもらった。当時僕はこのバンドが一番ギターの音圧がすごいと思った。とにかくスラッシュメタルはギターの音質によってアルバムの出来が左右されるのだそのあたりはかなり重要な要素だ。

オーバーキル


Overkill - Fuck You

うわー懐かしい。よくこんな曲を出したよ。

 

キリがないので止めるが、当時他にもこの手のバンドが雨後のタケノコ状態。ラーズロキット、フォビドゥン、ヴァイオレンス、VOIVOD、デスエンジェル、DRI・・・まだまだたくさんいるがとにかく貪るように聴いた。

  さてそんな風にスラッシュメタル漬けの毎日を過ごしていた僕だが肝心のバンド活動の方は、先輩にベースの腕を見込まれたディープ・パープルバンドという渋い世界で行われていた。

 

 ところで、ここでヘビーメタルコピーバンドあるある。

 

 ハイトーンヴォイスが出せる人材がいない。

 ・・・仕方がないので女の子を使ってごまかす。でもやっぱりなんか違う。

 

 ギターはやたらといる。

 ・・・しかも早弾きに命をかけるような奴らが多い。長髪が多い。

 

 そもそもドラムが少ない。

 ・・・それでもってさらにツーバスを踏めるやつとなるとレアメタル並みの扱い。

 

 僕を取り巻く状況も似たようなものだった。当時メタリカを聴いている人間は異端視されていたので更に状況は困難だった。後輩二人と早くメタリカやりてぇな!と酒を飲む毎日。

 そんな中、後輩の1年生の上手いドラマーが突如としてメタリカに目覚め、ついにメタリカバンド始動!

 その頃2月に泊まりがけでバンド合宿をする予定があり、そこでメタリカバンドお披露目となったのだが、そのドラマー、その合宿に参加できないと言いだした。仕方がないので、急遽腕の落ちる、しかも少し変わり者の後輩Wに代役を依頼。

 正直なところ、その後輩Wはあまり上手ではなかったので彼には悪いが内心僕らは不本意だった。しかしWは僕らとバンドができることを異様に喜び、僕らが合宿で酒飲んでゴロゴロしている時もずうーっと曲をひとり聴いてシャドウドラムをこなしていた。

 

 ドラムの力量に難はあったものの、2年越しの念願のメタリカバンド。さて曲はなにをやったか。バッテリー?マスターオブパペッツ?いやいや、リーダーたる僕が最初に選んだ曲はこれです。

 


Metallica - The Call of Ktulu (HD)

 

 当時、いや今でもかなりの僕のお気に入り曲。アメリカの伝説的怪奇小説作家H.P.ラヴクラフトの有名な小説「コールオブゥクトゥルー」を冠した曲だ。ちょうど僕はこの当時ラヴクラフトにはまっており、それもあって選んだのだ。

 速いわけでもなく、ましてやインスト。それやる?しかし我ながらいいチョイスだ。

 実際バンドでやってみたら楽しくて仕方がなかった。後半のエイトビートに入るところなど全員で激しくヘドバンしたものだ。

 そしてもう一曲はこれ。


【日本語訳】 メタリカ Metallica - Whiplash

誰が字幕付けたのか、面白いね。

 僕らが初めてこれを練習したとき、最初のドッタンドッタンドッタンドッタンというドラムのスネアとフロアタムを同時に叩くパートで後輩Wは両腕を機械的に上下させて叩いていた。それがまるで鳥が羽ばたくように見えて爆笑。「お前トリか!」と笑ったものだ。

 練習が終わったあと、W以外のメンバーと話した時に、「Wってさあ、練習中に飛んで行きそうだよね」とかそのまま飛んでっちゃって「助けてください!とか言いそうだよね」などとさんざん鳥ドラムギャグで笑っていた。

 あの頃がとてつもなく懐かしい。

 

いつものこちらもよろしく

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カクヨムにおける『ヘビーメタルと文芸少女』のいま

 自分の作品を多くの不特定多数の人間に見てもらえるという点では、今はいい時代だ。うまくすれば何万分の1くらいの確率でそれが日の目をみる。

 

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 僕は小2の娘にメタリカを聴かせた経験が元になってこの物語を思いついた。それまで小説など書いたことがなかったが、今までの読書体験の蓄積があり、言葉に携わる仕事をしているのでひょっとしたら書けるんじゃないか?と思い、ワードを立ち上げ、物語を紡いでいった。最初の数行は若干の羞恥も感じたが、書いていくうちにそれは失せ、ほぼ自動的に指が動くようになっていった。

 小説の作法もいろいろあるだろうが、僕の場合は全体のストーリーがおぼろげに浮かんだのだった。魚の骨を思い浮かべてもらうといいかもしれない。頭と尻尾は決まっているのだ。そうして、徐々に肉=エピソードがついていく。一番発想が冴えるのは入浴している時だ。特に、風呂を上がり、体を拭いているときにふっとアイディアが湧くのだ。

 毎日少しずつ、会社から帰っては書き、休み時間に書き、子供を寝かしつけたあとに書き、正月妻の実家へ行った時もパソコンを持って一人夜中に書き、半年間かけてようやく完成にこぎつけた。その量、18万9846文字。

 執筆中は妙な高揚感に僕は包まれていた。あれこれとアイディアが浮かび、仕事中に結末を思いついては一人で密かに感動し、最後の一行を書き終えては一人で感無量になっていた。しかし、このことは誰にも知らせなかった。やっぱり小説を書いているって言い出しにくいよね。しかもいい年して。

 もちろん、せっかく書いたのだから何かしらの賞に応募しようとは思っていたのだ。しかし!ここで問題が。調べていくうちに、この作品はことごとく容量オーバーで応募できないのだ。ようやく条件に叶う賞がポプラ社の新人賞だった。それでも原稿用紙500枚分が条件だったので僕は泣く泣くエピソードを削り、ギリギリ500枚ぴったりに作品を縮めた。誰にも内緒で原稿を郵便局からわざわざ書留で発送した。

 

 もちろん今これを書いているということは、結果が出せなかったということだ。正直に言えば一次選考くらいは通るんじゃないか、などと少しは思っていた。あまつさえ、ひょっとしたらまかり間違って大賞で200万円!旅行行くぞ!とか、もし本が出たら会社になんて報告しようか、とか、映画化されたらマヤ役は小松菜々子がいいなだとか、いらぬ心配をしていたものだ。まったくもっておめでたき人である。

 

 11月の末にドキドキしながらウェブで一次選考の結果を確認したが、「ヘビーメタルと文芸少女」の文字はどこにもなかった。5分くらい落ち込んだ。

 一番の原因は力不足なのだろう。それに尽きる。あとは題材がなんといってもニッチすぎるのか。いきなり「ヘビーメタル」だもんな。メタリカは世界的バンドであるとはいえ、それを題材とした小説を出版、なんて考える編集者はいないだろう。きっと下読みの時点で外されていたかもしれない。

 だが選考者にとってはワンナオブゼムであっても僕にとってはオンリーワンである!このままで終わらせたら、何のために書いていたのかわからない。僕はすぐに小説投稿サイトを探し始めた。一番有名な「小説家になろう」も考えたのだが、ライトノベルが主な作品群のこのサイトに、僕の小説には不向きだろうと考え、比較的新しく、分野も色々と別れて投稿もしやすそうだった「カクヨム」を選んだ。

 と同時にこのブログも立ち上げた。いつか小説の読者をこっちに導いて、ブログの読者も小説を読んでもらって・・・と思ったのだ。で、今に至っている。 

 

 この小説で僕は目指したもののひとつは、メタルバンドのライヴをなんとか言葉で表現できないかということだった。僕だって歴30年近いバンドマンの端くれである。

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 僕です。ベースの方ね。僕はいつもこんなふうにライヴではしゃいでいたのだ。

 あの高揚感を表現したい。そう思って書いた。以下は小説の中盤、コンテストの予選ライヴシーンの抜粋である。少し長いかもしれない。でもこんな感じで僕は言葉を組み合わせた。演奏曲は「マスター・オブ・パペッツ」!

 

          

          「ヘビーメタルと文芸少女」より抜粋

 

 ダン!ダッダッダー!

 何百回と合わせたマスターのリフをデスピノは観客に向かって炸裂させた。凄まじい音圧にライヴハウスは飲み込まれた。そしてそのままマヤはザクザクといつも以上にエッジの効いたダウンピッキングでメインのリフを刻む。ユリカ、ソメノ、キイチはそこに叩きつけるがごとく音を重ねる。

 バンドは爆音の塊を、エイトビートに乗せ踏み鳴らし始めた。そしてフロントの3人は完全にシンクロしたヘッドバンギングを展開した。狭いステージ上で長髪の女子高生3人が脇目もふらずに頭を振る姿は、見る者全員に強烈なインパクトを与えた。

 ユリカはただギターを弾くことに、バンドで演奏する喜びに陶酔していた。ふと目の前を見れば、沢山の人間が自分たちの演奏に感動している。男子も女子も、狂ったようにサイリウムを振ったり、拳を振り上げたり、ヘッドバンギングをしたりしている。ヘビーメタルが若い彼らのエネルギーを増幅し、新たなうねりを生じさせる。まるで荒れ狂う嵐の中で演奏しているようだ。そしてその嵐の中心に自分たちがいた。

 激しい前半のパートが終了し、曲は格調高いツインリードのハーモニーへと流れ込んだ。ユリカは一音一音丁寧にメロディーを描き出した。その旋律はマヤの奏でるそれと一体化し、このうえなく美しい響きを作り出す。同時に観客もそのメロディを歌い始める。気がつけばユリカは涙をひと筋流していた。この瞬間、彼女はバンドとひとつになり、そのバンドは観客と一体化していた。この空間にいる全員が素晴らしい体験を共有している。それがユリカにはかけがえのないことだと思え、涙が落ちたのである。

 マヤとユリカのツインリードが終わると、曲は荘厳なEコードによる、八分音符のズンズンズンズンという橋渡しを経て劇的に後半へと入る。ユリカの担当するソロパートへとつながる重低音のリフと、キイチのバスドラとフロアタムがまるで地響きのようにホールを揺さぶる。

 マスター!マスター!

 全員がそのリフに合わせて合唱する。

「みんなもっと叫べー!」

 マヤがよりいっそう激しく頭を振り、観客もそれに応えてより激しく叫ぶ。

「マスター!マスター!ラフィンアットマイクラーイ!」

 この歌詞を合図に、いよいよユリカのソロだ。

「ギターソロ!ユリカ!」

 マヤの号令と同時にユリカは渾身の力を込めてソロをスタートさせた。何年も弾き続けてきたこのカークハメットの個性的なソロワークを、ユリカは目をつぶってでもプレイできた。指が自動的に動き、猛禽の吠えるようなピッキングハーモニクスでメリハリをつける。旋律とともに体が勝手に動く。姿勢を低くして高音をかき鳴らす。そして観客に向かって自分のテクニックを見せつけるようにステージ前ギリギリまでおもむき、トレモロを開始した。ユリカの前にいる全員が両手を伸ばす。ギターの音が渦を巻き、その渦に飲み込まれて、まるで底なしの淵にぐるぐると沈み込んでいくような感覚が彼女を包み込み、その深みと轟音の中で指を動かし続けた。

 全員がまるでギターで雄叫びをあげているようなユリカのソロに引き込まれていた。うわあああっといううめき声とも叫び声ともつかない声が観客の中から湧き上がっている。そしてそれがユリカに新たなエネルギーを与える。最後のチョーキングに至ったところで、そのあまりの激しさに1弦がぶちっと切れた。ユリカは一瞬狼狽したがソロはここで終わりであり、1弦はもう使わない。あとは低音弦のリフのみである。ユリカはチューニングの狂いを気にしつつそのまま弾き続け、怒涛の勢いで曲は終わりを迎えた。

 

 

 

 抜粋終わり・・・・どうでしょう、音がきこえてきたかしら?この曲を知らない人に届いたのだろうか。とにかく僕は何度もマスターオブパペッツのライヴを観て、聴いてこの場面を書き上げた。

 

 投稿するにあたってぼくは「カクヨム」がいかなるサイトかをリサーチしてみた。色々な評判が書いてあったが、だんだん面倒くさくなってとにかく投稿してみよう、と決意した。最初は少し勇気が必要だった。いったい読んでくれる人がいるのだろうか、という不安とともに、自分の作品を公にするのであるから。

 

 11月26日に初投稿。もちろん読者ゼロである。数万点の作品の中に埋もれているユリカたち。僕は毎日投稿し続けた。なにせ18万字である。ネタには事欠かない。

 すると数日後、女性の読者がついた。よくも見つけてくれたものだ。コメントもしてくれて、ああ、書いてよかったなと思った。嬉しかった。継続は力なり。そのうちに好意的なコメントを寄せてくれる人が現れ、じわじわとフォロワーも増えて現在17名。さらにはこのブログと、メタリカ系の掲示板に厚かましくもリンクを貼った結果、星の数20。累計PV878。今ここである。投稿は、まだ続けます。

 読者がいるというのは本当にありがたい。カクヨム中の作品としてはそんなに多くないかもしれないが、こんなニッチな作品を読んでくれる人がいるというのは純粋に喜びである。感謝します。

 そして僕はこの喜びを励みに毎日がんばって生きている。

 

アマゾン1円CDハンターがゆく 9 ロイクソップ メロディーAMスペシャルエディション  あと、ずうっと聴いていたいと思う曲のこと

アマゾン1円CDハンター基本ルール

1 基本的に1円のモノを買う。

2 できれば聴いたことのないアーティストを選ぶ。

3 やみくもには買わずに星4つ以上で、軽く試聴をする。

4 ジャンルはなるべく不問。

5 3日に一枚くらいのペース、月に最低10枚は買う。

 

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ロイクソップノルウェーのエレクトロデュオ。

アルバムを一枚持っていたが、そんなに聴かないで何処かへしまいこんである。

エレクトロのジャンルを見ていたらこちらのアルバムが1円だったので久しぶりに彼らを聴いてみるかと購入。


Royksopp - Poor Leno

 

なんかどこかでこれ聴いたぞ!かなりヒットしたらしいね。途中の雪山のイメージシーン、惑星ホスをスノースピーダーで飛んでいるかと思った。

 


Röyksopp - Eple HD (Offical Video)

これもなんか聴いたことある。ピポピポ、ピポピポ・・・

不思議な雰囲気の曲。どちらも耳あたりが良く、それでいて独特の魅力があるよね。このCDは再発盤でなんともう一枚おまけCDがついてお得感満載。1円でこれが変える世の中!おまけCDはリミックスが中心なのだが、ファットボーイスリムとかロニサイズなども参加して結構豪華。

 内容は文句ないんだけど、これ、紙のカバーがついているんだよ。たまにこういうCDあるんだけど、そのカバーの扱いって結構困るんだよね。車で聴くとき、いちいち取り出すのが面倒。USBとかに入れればいいんだろうけど、それもなんか違うんだよな・・・やっぱり慣れ親しんだCDの形式が一番いい。

 さらに言えばダビングしたCDーRよりも、音質は同じとはいえ買ったCDの方にはるかに僕は愛着を覚える。オリジナルCD固有の存在感を感じる。ありがたみが違うというか、とにかく不思議な心理だ。

  1円で買って損はない!

 

 あと、ロイクソップに関してはそんなに書く事もないので別の話題を。

 いつまでも聴いていたい、という曲はないかい? 僕にはそういう曲が何曲かあるのでご紹介。基本的にワンフレーズの繰り返しなのにいつまでも聞いてしまうタイプのやつです。まずはこれ。


Plug - Cut ('97 Remix)

なんというか中毒性がすごい。メジャーハリスの名曲をサンプリングしているのだが本当にいつまでも聴いていたい。

ちなみこのPLUGはルークヴァイバートという人物の変名なのだが、彼の別のアルバムのこの曲もいつまでも聴いていたい。


Luke Vibert - Stern Facials

 

次はHIRDというアーティストのゲッティング・クローサー


Hird - Getting Closer

うわー、ムチャクチャいい曲だなあ!!!

僕、この曲本当に好きだ。この曲が終わりそうなるといつも寂しい気持ちになってしまうのだ。HILDはクラブジャズアーティストなのだが、アルバム1枚出してそれ以降音沙汰なし。一体何をしているのだろうか。アルバムもアマゾンで安く買えるので買ったほうがいいっすよ。

 

Moving on

Moving on

 

 

ホントにこれは名盤。

最後は出ましたマッシヴアタック。アルバム収録曲ではなく、カマコマEPに入っていたDAYDREAMINGのリミックスがいつまでも聴いていたい。スネアのドゥルルッ!というフレージングに彼らのセンスがにじみ出ている・


Massive Attack- Blacksmith/Daydreaming

基本的に聴いていたいと思う曲はクラブ系ですね。ビートやミニマルなメロディにいつまでも身を任せられるようなタイプの曲ばかり。

 

いつものよろしくお願いします

kakuyomu.jp